2019年06月28日

黒電話

うちに初めて電話がついたのは、

私が小学校2年生の時、今から50年以上前のことでした。

当時は局番が1ケタで、本渡は市外局番が09692でした。

ですから、覚える数字は5ケタ。

最初の1ケタは、どこも同じでしたから、

下の4ケタを覚えればよかったのです。


まだプッシュホンが出る前だったので、

ダイヤルを回して電話をかけていました。

一番遠い0なんか、回して戻るまでに3秒ほどかかりました。

5つの数字を回し終えるのに、軽く10秒はかかったものでした。


今のように登録機能はなかったので、

電話機の横には書き込み式の電話帳があって、

学校や病院、良くかけるところの番号は、

電話帳に書き込んでいた記憶があります。

最近の子供は、うちに電話をかけるのに、

大抵お母さんの携帯にかけているようで、

うちの固定電話の子機からかけるときは、

長い11ケタの番号を器用に打ち込んでいました。


以前懐かしさのあまり、

オークションで黒電話を落札しました。

インテリアにしようと思っていたんですが、

電話機を替えるときにNTTの人に、

黒電話は使えないんですよね?

って尋ねたら、発信専用なら使えますよ。

とおっしゃったので、

教室に設置してもらいました。

たまに誰か珍しがってかけることもありましたが、

まあほとんど使われることはありませんでした。


ところが訳あって、固定電話の子機を私の部屋におくことになりました。

すると急にみんな教室に置いてある黒電話を使い始めました。

きっと私に声をかけるのが怖いのでしょう(笑)

最初はなかなかうまくかけられなかったんですが、

慣れるとだんだん上手にかけることができるようになりました。


今ではダイヤルを回すことが面白くなったみたいで、

お迎えの電話等、にこにこしながら黒電話を使っています。


電気を使わない黒電話は、

何やら停電の時でも使えるそうです。

しかし、ここ10年くらい、うちは停電にはなっていません。

停電時に黒電話が使えるか、

試してみたい私は、

30分ほど停電になってくれないかなあと思う今日この頃です。




  

Posted by ひげの元塾長 at 20:41Comments(0)つぶやき&ぼやき